Web ZINE『吹けよ春風』

Web ZINE『吹けよ春風』と申します🌸

Continue to be saved.(宮本七生)

 

記事中には、被害の描写が含まれています。フラッシュバックなどの心配がある方は注意してご覧ください。

 

 

2021年5月21日

今回の山谷議員の発言から陸上大会の話については大会規定の話であるし、そもそもの人権と差別問題については切り分け、すり合わせて考えていくべき内容であるので、その中でこのような発言は酷く不適当で不適切である。

www.asahi.com

また、この様な話をした際に、トイレはどうする?風呂はどうする?という話を話してくる人もいるが、既に多くの当事者が生きている社会の中で、その様な人達を潜在的な加害者として見て扱うのは、そもそもの人権の考え方から逸脱していると思う。

基本として、何かの当事者として生きている時に、人よりも否定される機会が多い社会は望んでいない。多数派の特権として、向き合うことを面倒だとは全く思わない。差別と向き合うとしたら、これはNOと言わないと差別を温存させているのではないかと考えるので、めちゃくちゃ喋ってました。
https://twitter.com/miyamo1073/status/1395616013148819456



 

2021年5月24日

友達がSNS上で、他者からはらわたが煮えくり返る様なとんでもない悪意をぶつけられていて、それでも強くやってかなきゃいけない世の中はバグっている。こういったヘイトスピーチに対してここで出来る手段としては、Twitter社に報告するのが、出来ることの第一歩なんだけれど、やるせねぇよなって。
石を投げられている人々に対して、「(不条理に耐えて)偉いね」だとか「強いね」「よくやってる」なんて声を伝える人間が酷く苦手で、もう一歩相手の事を考えて、出来る形で手を差し伸べられる人の多い社会が俺は望ましいし、俺はそう出来るようにしています。(この時の文章を読み返すと、怒りに振り回され不遜だなと僕は感じたので、訂正致します。自分が出来る写真撮影という形でNPOや社会活動に参加する事で、少しでも不合理を解消出来るように活動を行っています)
https://twitter.com/miyamo1073/status/1396701012153442310

 

 

2021年5月26日

昼のニュースで倒れそうになり、別角度のニュースで朦朧としたので、割と立ってるだけで偉いみたいになってきたな。

>自民党の合同会議は、出席者から「差別は許されないと明記すれば、社会に混乱が生じる」といった懸念が相次いだものの、国会での議論を促すことを条件に党内手続きを進めることになりました。

■自民 LGBTへの理解促進法案 党内手続き進めることに

www3.nhk.or.jp

https://twitter.com/miyamo1073/status/1397555161594171402

 

 

2021年6月28日

当たり前に出来ない事を口にした時に、当たり前に出来る人達が、“分かるけどそれを話すには話し方がある”や“逆差別では?”みたいに毎回なってしまうのは、マジでキツイ。他人を傷付ける気を持って、いや、傷付くとも想像もしない、人を人とも思って無いのかもしれないが、人間がそんな言葉に晒される様な社会は最低。自分と考えを同化させようとするのも、自分が納得する意見を求めさせるのもグロくてきつく感じてしまうな。

これがヘイトの現実みたいな感じで友達を話したくないし、こんなにも素敵な人なのにと俺が知ってる友達の話をした所で、傷付けたい/傷付けても良いと思っている人達には意味を為さないから、なら傷付けられた友人を心で抱きしめるくらいしか出来ないのが歯痒い。

“差別”問題に中立な立場はなく、構造として起こっている不合理だと分かる事も、自分の持っている特権や優位性に気付く、向き合わなければならない。これは難しいが、この気づきを無くして話せないし、差別や特権について話していくことが、暴力や不合理を減らしていく一歩となると俺も考えています。

■こここスタディ:差別や人権の問題を「個人の心の持ち方」に負わせすぎなのかもしれない。 「マジョリティの特権を可視化する」イベントレポート

co-coco.jp

https://twitter.com/miyamo1073/status/1409326123935170567

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2021年7月15日
見晴らしの良い地獄

https://twitter.com/miyamo1073/status/1415612116745129989

 


いつだって、全ての人間が尊重されるべきで、また、尊重されていない人間が居る事を認識出来て、助けるために全ての人が犠牲にならず、誰もが心地の良い居場所で加害することもなく、隔てなく手を取り合って仲良くあってほしい訳で…SNSを観ていると自分に向けられた言葉で死にたくなる為、離脱します

https://twitter.com/miyamo1073/status/1415629984530534401

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



 




 

 

 

 

 

 

 

2021年8月5日

変わらず撮影の仕事をしつつ、通院をしたり人を避けたりしつつ、生きています。諸々、連絡をくださった方ありがとうございます。今日は、一ヶ月振りのスナックカワウソONLINE 21時からどうぞ。

■片想い - 環境

open.spotify.com

https://twitter.com/miyamo1073/status/1423237810371194880

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2021年12月31日

去年から今年も変わらず悪かったが、その中でも不合理や制度の行き届いて無さに声を上げて署名という形で行政にアプローチをしていった人達を撮影で関わってきていた実感としては、変わるところは変わっているし、声が届かないとそもそも動かないという仕組みをうまく使うしかないなという所です。

身近な人や知り合いがこのコロナ禍で自ら居なくなっていったり、僕自身も居なくなりそうだったそれぞれ別別の気持ちを一つ一つ忘れずに、今まで起きてきた事も無かった事にしないで、また次の一年を暮らしていきたいですね。幸多からんことを。

https://twitter.com/miyamo1073/status/1476928814290587648

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2022年4月18日 ─ Continue to be saved. 救われ続ける。

昨年に引き続き主催の相馬さんに声を掛けて頂いて、今年も『吹けよ春風』に参加させて頂きました。前回は、2020年から2021年に跨る形で写真をまとめたので、今年も同じく2021年から今に至るまでに身に起きた事柄やその時々のツイートを絡めております。

僕にとって記事中で引用した共有トイレに纏わる SNS 上で起きたことについて、他者との “対話” を深く考えるきっかけになりました。
対話の前提として、個であり独立した一人の人間として、過去の経験や学んできた事、世の中に溢れる情報を一個人の判断で取捨してきた蓄積で形成されております。そこから生み出される意見も同様に。
そこから互いの置かれてきた環境を知らず、自身と異なっているのが普通である他者と建設的な対話を行うには、あまりにも短文がベースになっている SNS では、“対話” 以前に互いを尊重し、相手の言っていないことを想像して話さないという行為が非常に困難であると今は判断して距離を置くようになりました。
言葉としてある “対話” を一つ取っても、その行為に共通する認識が異なる他者と対話を試みる場合、“対話とは互いの違いを理解し合う行為であり、それにはコミュニケーションが不可欠である” という事が抜け落ちていると、他者と意見が異なる場合、不遜になったり酷く感情的になってしまい話し合うこともままならなくなってしまいます。
※この“対話”という行為については、物理学者のデヴィッド・ボーム氏がまとめた著書『On Dialog ダイアローグ─対立から共生へ、議論から対話へ』(https://eijipress.ocnk.net/product/75)が参考になりましたので、お時間があればご覧下さい。

また、昨年の2021年の11月にトランスジェンダーについてのファクトチェックや知識を発信する情報サイトが立ち上がっておりましたので、こちらも併せてどうぞ。

nordot.app

trans101.jp


丁度、三年前に大病を患って命を失いかけた際にも思いましたが、それと同じく周りの人々に助けられて今も生きています。これは、たまたま僕が生きていたから言える事なのですが、これから先、身近な友人や他者が ヘイトスピーチ “人種、出身国、民族、宗教、性的指向、性別、容姿、健康(障害)などに基づいて、個人または集団を攻撃、脅迫、侮辱する発言や言動のこと” を受けているのを目撃したら、出来れば声を掛けて欲しいです。
集団からヘイトを受けると、自尊感情が著しく欠如し、怒りや悲しみ、諦めにとらわれ、判断能力が混乱し普段考えないような決断に踏み切ってしまいそうになります。
今の僕が生きていられるのは、あの時、見知らぬ僕にもメールやDMで声を掛けてくれた人、直接相談を受けてくれた人、身近で支えてくれた人のおかげで今の命があります。本当に、助かりました。ありがとうございます。その優しさが人を救う架け橋になっていますよという事を伝えたいです。引き続き、個々の仕事も勿論そうですが、僕が出来る形で社会参画しつつ、これからも活動を続けていきます。

最後に、タバブックスより発行されている『仕事文脈 vol.18』(http://tababooks.com/books/shigotobunmyakuvol-18)より “10年10人のshit” という企画で寄稿した文章の中から、私の指針に当たる箇所を引用して終わります。

私は私の怒りを豊かに説明するために、言葉を覚えてきた訳ではありません。本当は、身近な親しい人々やこれから出会う人たちと対話を重ねていく術として、言葉を使っていたい。しかし絶望して何もしないでいたら、またセーフティネットをすり抜ける人が増えていくかもしれない。だから自分のできる範囲で、引き続きおかしなことにはおかしいとアクションを起こしていこうという所です。それは、たとえば署名だったり、友人と話し合うでも良い。すべてとは言えないけれど、日々の営みは政治に繋がっていると考えています。それが自分たちや様々な世代に影響を及ぼし響き合って、今よりもより良い未来に続いていくと信じていたい。



■ 宮本 七生
1986年生東京在住のフォトグラファー。Web媒体やアパレル、オンライン署名のChange.orgなどさまざまな媒体で活動中。
https://miyamotonanami-view.com/
https://www.instagram.com/miyamo1073/