フルーツのジュースっておいしいですよね。特に100%はなおさら。
ドール、ミニッツメイド、スジャータ、ウェルチ、トロピカーナなどいろいろあります。
私はトロピカーナだけ、特にグレープ味がどうしても好きではなく今でも進んでは飲みません。味だけだと他の100%のジュースとそんなに変わらないのに、なんでだろうと振り返った時に、唐突に鮮明な映像が頭の中にセピア色で映し出されました。
あれは多分小学二年生の時です。私の父がプロレス好きの横浜ベイスターズの酒飲みでした(あと、風来のシレンも好きです)。横浜が試合に勝つと当日と翌日は機嫌のいい、典型的なハマキチでした。試合に負けた日は悪酔いすると子供にも絡んできます。
金曜日に横浜がナイターに負けて父が深酒した翌日の、ある朝の話です。父とじゃれついていて、私のパンチが父の顔面に入り、「パチン」と音を立てました。父の笑顔が一瞬凍り付き、「よし、プロレスしようか」と言ってきました。「いいよ」といい、楽しくプロレスごっこをするかと思いきや、私を抱え上げて、敷いてあった布団にたきつけました。父は「ボディスラムだ」といいました。
注:ボディスラム…自分の利き手を相手の股間から差し入れるようにして体もしくはタイツを掴み、もう片手は相手の肩口や首元を掴むようにする。 この状態から利き手側を上げて相手をひっくり返すようにして抱え上げて前方へと投げ落として相手を背面から落とす。 プロレスにおける基本的な技の一つである。(Wikipediaより)
叩きつけられた衝撃とともに、首が(ぐきっ)となり、動かなくなりました。いわゆるむち打ち状態です。私の異変に父が気が付き、(あっやばい…)といった雰囲気になったのを覚えています。
病院に行こうとなり、父に連れられなぜか最寄りの接骨院に行きました。接骨院の先生に首を触られ、「これ、骨が外れてますね」と言われました。されるままに先生に首を押さえられ(ぐきっ)とされると、なんと!いつもの状態に戻り、完全に治りました。
ホッと気を取り直した父は、帰り道にスーパーでぶどうジュースを買ってくれました。「お母さんには秘密だぞ」、トロピカーナのグレープでした。
当時は、ぜいたくなジュースを買ってあげたことに対して「秘密」だと思っていたのですが、今振り返ると、この事柄自体を口封じする「秘密」だと理解できます。理屈は理解できずも子供ながらに何かを感じていたのか、このジュースが嫌いになったんでしょう。
今回の学びは2点です。①どんな体裁を整えたとしてもヒトの体に危害を加えてはいけない、②大切なことを家族に秘密にしてはいけない。この2点を守っているので、我が家は円満です。
今後もお題に合わせた学びを紹介していきたいと思います、よろしくお願いいたします。
あばら粉砕コース©
34歳鉄道会社職員、社労士。好きなものはおいしいお魚、横浜DeNAベイスターズ、嫌いな言葉は早出、残業、頑張る。